読みました。もう一回読みました。
アルバイトに行ったんですけど、僕の仕事って依頼が来ないうちは何もやることがないんです。お客さんがいないファミレスのような、そんな感じです。
ただスマートフォンの充電がほぼ無いような状況だったので、仕方なく鞄に入れっぱなしだった蹴りたい背中をまた読みました。
今年読書するようになってから2周目を読んだのは初めてですが、面白かったです。
高校生、大学生の頃、馴れ合う意味を考えた人は多いと思うんですよね。友人関係でうまく行かなかった時とか、特にね。今回読んでて思ったのは馴れ合うことはひとつの正義であって、そこに疑問を持つのはナンセンスなのかなっていうこと。
友人と馴れ合う時ってかなり低いレベルでの安定に落ち着くので、孤独な僕はそこに疑問をぶつけるわけです。でも今となるとそれで良かったんだと思う。
オリチャン大好きにな川君は1人でコミュニティを形成していて、主人公はそんな強さを許せないわけですよね。自分の立場に近いくせに強いから。
ただ馴れ合いにも価値はあって、何歳になっても他人と共有できる思い出というのはもう今から作ろうと思ってできるものではない。馴れ合うチャンスがあるのなら、アジャストしていくべきだと思う。自分から1人を選ぶのは、馬鹿らしい。
僕は弱い人間なので、人にたくさん頼ってきたけど、馴れ合っていたからたくさんの人が助けてくれたと思う。馴れ合いより強くなってから、否定すればいい。
ひとりになることなんていつだってできるんだから。
絶対に手が届かないことを分かっていたにな川が、最後にオリチャンを掴みにいくあの瞬間。2周目の方が熱かったし、結果強さを失ったにな川を蹴ったのはもしかしたら嫉妬からではなくて、その強さを思い出してもらうためだったのかもしれない。
読みやすいから、2回読んでほしい。