読みました。蹴りたい背中。
綿谷りささんの作品では勝手にふるえてろ。から2作目です。気になる男子がアイドルオタクという設定は知ってたので、私にもその視線を向けてという意味で蹴りたいのかと思ってました。うーん、浅かった。
あらすじ
スクールカースト底辺の女は常にクラスにアンテナを張っている。だがこのクラスにはもう1人底辺がいる。奴は底辺のくせに何もしない。堂々としている。なんなんだ奴は。女性用ファッション誌なんて読んでどうするつもりなんだ。
あらすじおわり
この本めっちゃ売れたらしいですね。
蛇にピアスと蹴りたい背中は19歳と20歳の受賞だったらしくて、マスコミがほっておかなかったみたい。その時代を知らなくて残念ですが、又吉と羽田圭介さんみたいな感じだったのかな。
感想
青春を舞台にしてるけど、初恋特有のドキドキは無い。そもそも恋愛小説じゃなくない??
いや、恋愛はしてるのよ。してる。けど、なんていうか…。点Aと点Bがねじれの位置にあるけど同じオレンジ色をしてるような、そんな、恋愛と言いたくないけど無関係ではないような、そんな感じ。
注目したいのは男のにな川君の無敵感。アイドルのことだけを考えて、スクールカーストは気にも留めない。それに嫉妬するハツちゃん。
群れる奴らは頭が悪いとイタすぎる主張をハツちゃんがぶつけても、にな川くんはどこか達観してる。
いい奴なんだよ。にな川。
んでハツちゃんの周りもいいやつ。
ずっっっとハツちゃんの1人相撲。
でも、そのガキくささが青春とマッチしていて、懐かしさを感じました。春ってなんだっけって思った時にこの本を読むと、飾らない思いがある気がします。オススメです。