まっきーのニッキー

主に自分宛の毒を吐きます。

漱石で考えるNTR

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さてどっちの説明からしようか。

 

まぁこころの説明から。

こころは夏目漱石の後期の作品で、三部作に分かれている。言うなればジョジョ。1-2部と3部が全く違うのもジョジョっぽい。ジョジョ1-2部は読んだことないけど。

今回話すのは3部。過去編ですね。

語られるのは恋をした主人公が勝ち目のない親友に好きな人をとられそうになる時の心理描写。

これを読みながら俺は何を考えたかというと「あれ、これNTRやん。」ということ。

 

じゃあ次はNTRの説明。

NTRはR-18界隈での超人気ジャンル。

好きな人を取られる、寝取られるジャンル。

正確には寝取られ、寝取り、寝取らせ等の分岐があってさらにそこから催眠NTR、脅迫NTR、心理NTR、肉体NTR、薬物NTRと分岐していく。

 

 

 

じゃあ夏目漱石のこころはNTRの何なのか。

考えたけど答えは出ない。

というか考えれば考えるほどNTRではなかった。

まだ主人公は何も手に入れてないし、時代が時代だから女性は選ばれたら結婚してしまう。つまりNTRというにはまだ早すぎる関係だった。

好きな人を取られる。ただそれだけなのだ。

 

 

そんなこと言うならなぜこんなにも苦しいのか。

なぜこれをNTRだと錯覚したのか。

そこに俺がNTRに求めるものがある。

俺はそう考えたわけ。

こころを読みながらそう考えてたわけ。(強調)

 

 

こころの心理描写は先生の視点のみのため、非常に分かりやすい。とにかく好きな人が親友に想いを寄せているのではないかという焦燥感が目立つ。

これはNTRにおける寝取られた側の「いや…まさかあいつに限ってそんな…。」の部分。j-popならBメロ。

ここが通常のNTR作品と酷似していた。

 

 

つまり、つまりだ。

俺はNTRで好きなのはとにかくエッチしているシーンが好きなのであって、主人公の焦燥感はよくNTRでよく見るけどそこまで興奮はしていなかったのだ。

だから最初に「こころ三部ってそんなんNTRやないか。」って思ったけど考えてみれば「いやそれじゃNTRちゃうなぁ。」という結論に至ったわけだ。

こころのNTRと俺の好きなNTRは完全にジャンルが違ったというわけ。

 

こころにこんな一文がある。

私は結婚してから、この感情がだんだん薄らいで行くのを自覚しました。その代り愛情の方も決して元のように猛烈ではないのです。

先生が自分の恋への情熱を語るシーン。

こころのNTRは全てがこれに詰まっている気がする。

情熱という炎に注がれたガソリンこそがこころのNTR描写(嫉妬心)であって、そこから先生は少しずつ人間らしくズレていく。

 

非エロのNTRで興奮するほど俺の脳が壊れていないのがこころを読んではっきり分かったし、こころは普通に面白い。

 

NTR作品のエッチなシーンではなくて、主人公の嫉妬心が好きだというきちがいはぜひ読んでほしい。

俺はNTRでもただえっちなアヘ顔が見たいだけなのでこころでは興奮できませんでした。

 

あと言っておくと非エロNTRで興奮するお前の脳はもうぶっ壊れてるよ。