大阪杯、熱かった。
だから今日は競馬の話。
2015年生まれの牝馬で、17年の2歳G1阪神JFを圧勝して世代最強のタイトルを手にした。
18年、3歳になった彼女は再び世代最強のタイトルを取るためにG1桜花賞へと向かう。有力メンバーはほぼ一度負かしている相手であり、コースも阪神JFと同じ。恐れるものはない。
オッズは圧倒的人気の1.8倍。
勝って当たり前のレースだった。
だが、奴がいた。
10月の未勝利戦、1月のシンザン記念を辿っていて、直接対決をしていないアーモンドアイがラッキーライラックに立ちはだかった。
理想のスタートを切り、位置も良かった。直線に入って全てが噛み合っていた。
ただアーモンドアイは鋭い脚でそのラッキーライラックを2馬身近く離しての勝利だった。
2回目の直接対決はオークス
アーモンドアイ 1着
ラッキーライラック 3着
3回目は秋華賞
アーモンドアイ 1着
ラッキーライラック 9着
年の暮れが近づく頃、1年前は世代最強と謳われたラッキーライラックの姿はターフに無かった。
アーモンドアイはこの3戦を踏み台に挑んだジャパンカップにて、2400m2.20.6という世界レコードを叩き出した。
世代最強の怪物が日本最強の怪物と言われるようになり、ラッキーライラックと再び同じ舞台に立つことはなかった。
年が明けて2019年。ラッキーライラックは中山記念やヴィクトリアマイルなどレベルの高いG2や牝馬限定G1に出走。着実に経験値を積んでいく。
そして秋、待望のG1タイトルをエリザベス女王杯を勝って2年ぶりに奪取。
冬には香港で行われた国際G1でも2着と結果を残す。
アーモンドアイとの差は着実に縮まっていた。
そして今日、大阪杯。
アーモンドアイが主戦としてきた牡馬混合G1にラッキーライラックがいた。アーモンドアイは海外輸送のためいないが、いても不思議ではない大きなレースである。
アーモンドアイに撫で斬りにされた桜花賞と同じ阪神競馬場で、直線我慢して我慢して最後に切れ味を見せた。
見てるか。アーモンドアイ。
今年もう一度、お前と同じ舞台にラッキーライラックは立つだろう。それまで最強でいろよ。
負けるな。どんなレースでもいいから、負けるな。
次はもう世代最強じゃない。日本最強を決めるのだから。