公開を楽しみにしていました。嘘です。
映画の感想の前に寄り道をさせてください。私の幸福論です。
昔、偉い人のツイートで見たのですが、幸せなんてものは、到達したらその瞬間に不幸となり得るものです。夢は叶ったら消えてしまうことと同じです。だから映画をハッピーエンドにするのなら、ラストを書かないことが重要だと思っています。幸せへの加速度が大きい瞬間、そこで終わるのなら、それこそがハッピーエンドだと思っています。
セッションはまさにその通りで、ラストを書かないことで、夢を叶えていました。そして叶ったシーンがあるわけではないので、夢は消えませんでした。まさに理想の終わり方です。この世にある映画の中で一番好きです。
ララランドはifで幸せを描きました。パラレルワールドとして、不変の幸せがありました。実在しない幸せなのだから、夢は消えません。なるほどと思いました。大発明だと思いました。
なのにBABYLON見てみたらさ
全然幸せじゃない!!!
全然幸せじゃないじゃん!!ばか!!
パーティは良かったよ。すごく良かった。他にも良かったところはある。ブラピとか。
ただ感想を言うなら、監督のハリウッドへの愛を延々と見せられるだけというか、古跡として今も銀幕の中に在る、彼等にもう一度スポットライトを当てるための映画。こう説明するとすごい面白そう。
各々キャラクターに敷かれたレールは、重なったり重ならなかったり、なんやかんやあって、結局全員死ぬ。そんなことある?そんなことしちゃダメでしょ。3時間の映画で、みんな死ぬ。そんなに重なり合うこともなく、死ぬ。何が面白いの?
キャラクターもブラピが凄すぎて、若干主演達が弱いんだよなぁ。良かったよ!すごく良かったけど、死に際のブラピの脆さ、表情、古い友人と話すときの安堵。一つ一つが丁寧で、無声映画の大スターは今も生きていることが分かるんよね。ただ、時代が違うから。何も変わっていなくて、観客も、ブラピも、みんな悪くなくて、もうこうするしかないじゃない!で死ぬ。
まとめ
見終わってすぐは、とんでもねークソ映画見せられたと思って辟易してたんですけど、いざ寝ようかなと思うとまぁ本当に良かったところも多く思い出せるんですよね。だからきっと、悪くはなかったんですよ。今なら映画っていいだろ!?って言われても、あの時に言えなかったしゅきが言えるかも。
とどのつまり、良かったところ以外はひとつも良くなかった。
この説明が一番しっくりくる。